エラ削り

about

エラ削りとは？

エラ削りとは、医療器具でエラと呼ばれる下顎角(かがくかく)という骨を削って、理想のフェイスラインを目指す治療で、下顎角形成術と呼ばれることもあります。
エラ削りは医療器具で骨を直接削るため、やや大掛かりな美容整形手術に分類されますが、この治療は、一度受けてしまえば再治療の必要がなく、美しいフェイスラインを長期間維持できるという特徴があります。

ただし、ここでひとつ注意しなければならないのは、エラ削りは下顎角が生まれつき張り出している方に向いた治療で、咬筋(こうきん)の発達で張り出したエラには対応できないということです。
つまり、エラ削りを検討する際には、エラが張り出した原因を探り、下顎角の張り出しが原因か否かを確認しておかなくてはならないということなのです。
なお、咬筋の発達は以下の生活習慣で起こりやすくなります。

• 歯並びが悪く、嚙み合わせが悪い
• 硬い食品を摂る機会が多い
• 集中しているときなどに歯を食いしばる癖がある
• 睡眠時に歯ぎしりしている

これらに該当する生活習慣があれば、咬筋の発達によってエラが張り出している可能性が考えられ、この場合ではボツリヌストキシン製剤注射で対応することがあります。
咬筋の発達によるエラの張り出しかどうかご自身で判断できない場合には、ひとまずカウンセリングで医師の見解を確認してみると良いでしょう。

メリット

エラ削りは骨そのものを削る治療であるため、治療後には理想のフェイスラインになることができ、その状態は半永久的に続きます。
半永久的というのは、体重の増加や加齢などで皮膚がたるんでしまうと、それが原因でフェイスラインが変化してしまう可能性があるからです。
とはいえ、エラ削りは骨に手を加える治療であるため、急激な体重増加などがなければ、フェイスラインが大きく崩れるようなことはありません。

また、女性の場合、エラが張り出していると男性的な雰囲気の顔になることがありますが、エラ削りでフェイスラインを整えれば、女性らしく柔らかい雰囲気の顔を目指せます。
女性的で柔らかい印象の顔に慣れればメイク映えしますし、ファッションの幅も広がることでしょう。

さらに、エラ削りは口内の皮膚を切開して行うため、外側に傷跡が残る心配がないというメリットもあります。
つまり、エラ削りの治療を受けたということが周囲にバレにくいということなのです。
なお、エラ削りは手術であるため、治療直後には腫れや内出血が目立ちますが、これらはいつまでも続くものではなく、時間の経過とともに引いていきます。

デメリット

人間の顔はもともと左右対称ではなく、エラ削りを受けることで、左右差がより目立ってしまう可能性があります。
ただしこの点については、高い技術力を持つ医師が治療を担当することで回避できるでしょう。

また、エラ削りは少々大掛かりな治療となるため、美容整形手術の中でもダウンタイムが長いというデメリットもあります。
さらに、ダウンタイム期間中には口を大きく開くことができなくなるため、食事の際に不便さを感じる可能性もあるのです。
ダウンタイムについては以下で詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

notice

エラ削りの注意点

エラ削り治療を熟知している医師に治療を任せる

エラ削りは、顔全体のバランスと左右差を慎重に確認して行う必要があるため、医師のセンスによって仕上がりには差が生じます。
つまり、エラ削り治療を熟知しており、なおかつ高い技術力を持つ医師に治療を任せなければならないということです。

たとえば、エラ部分を必要以上に削ってしまったとしましょう。
この場合では、もともとの輪郭によって頬骨が目立ってしまったり、顎が大きく突き出したような仕上がりになってしまったりすることがあるのです。
エラ部分がスッキリと整ったとしても、頬骨や顎が以前よりも目立ってしまっては、顔全体のバランスが悪くなることは目に見えています。
ところが、エラ削りの知識に乏しく、技術力が低い医師が治療を担当すると、このようなトラブルが起こることが実際にあるのです。
また、極端なエラ削りで顔の雰囲気が別人のように変化した場合では、エラ削りを受けたことが周囲にバレるリスクも高まります。

このようなトラブルを避けるためには、エラ削りを熟知しており、高い技術力を持った医師に治療を任せることが何よりも大切です。
なお、カウンセリングではお客さんの希望と医師の提案が異なる場合がありますが、医師は顔全体のバランスを確認した上で適切だと思われる提案をしますので、まずはこの提案を受け入れてください。
その上で、納得できないのならひとまず治療を見合わせ、再度カウンセリングを受けて治療を検討するという方法がおすすめできるでしょう。

元に戻せないリスクを知っておく

ボツリヌストキシン注射であれば、時間の経過とともに元の状態に戻りますが、エラ削りでは骨を削るため、一度治療を受けると元の状態には戻せません。
元の状態に戻らないという点はメリットでもありますが、万が一気に入らない仕上がりになった場合では、デメリットだと感じる可能性も考えられます。
エラ削りをお考えなら、元の状態に戻せないことを頭に入れた上で、慎重に治療を検討する必要があるでしょう。

ダウンタイムについて

エラ削りは骨を削る治療であるため、タウンタイムが長いという特徴があります。
また、治療当日は全身麻酔を用いるため、手術中に痛みを感じることはありませんが、麻酔が切れ始めると、徐々に鈍い痛みが広がり始めます。
もちろん、痛み止めの服用で術後の痛みは緩和できますが、人によっては強い痛みが出る可能性がありますので、この点についてはあらかじめ頭に入れておく必要があるでしょう。
なお、治療当日から７日目まではフェイスバンドで患部を固定しますが、特に術後2～3日間は腫れや内出血、痛みがピークを迎え、約２週間かけてこれらの症状は緩和されていきます。
それでは、ダウンタイム期間中の注意点についてご紹介します。

洗顔

治療後には、血種予防目的でドレーンチューブを留置し、３日目までを目安として抜去します。
そして、無事にドレーンチューブの抜去が終了した日の翌日から、洗顔を行えるようになります。
ただし、この時点では強い痛みが出ている可能性がありますので、患部に刺激を与えないよう、注意深く洗顔を行う必要があります。

入浴

首から下のシャワーは、治療の翌日から行えます。
また、入浴はドレーンチューブ抜去の翌日から行えますが、湯船でゆっくりと体を温めてしまうと、血流が促進されて腫れや内出血が悪化したり、強い痛みが出たりすることがあります。
そのような理由から、湯船に浸かるのなら、やや低い温度にお湯を調節して行うよう注意しましょう。

メイク

メイクはドレーンチューブ抜去の翌日から可能になりますが、クレンジングの際に患部を刺激すると、腫れや内出血、痛みが悪化する可能性があります。
つまり、なるべくノーメイクで過ごすことが望ましいということですが、どうしてもメイクをしたいなら、薄付きメイクでクレンジングによる負担を軽減しましょう。

食事

食事は手術の翌日から行えますが、術後しばらくは大きく口を開けない状態が続きますので、食材を細かくきざむ、柔らかい食材を使うといった工夫が必要になります。
また、熱い食品や刺激物は患部に悪影響を及ぼす可能性がありますので、できる限り避けてください。

歯磨き

歯磨きは治療の翌日から行えますが、その際には歯ブラシを患部に当てないように注意してください。
また、食後にはうがい用薬液を使用し、口内を清潔な状態に保つことを心がけましょう。

運動

散歩などの軽い歩行は、治療の翌日から行ってかまいませんが、ウォーキングやジョギング、エアロビクスなどの運動は、血行の促進につながりますので,治療後2週間程度は控えましょう。

乗り物の運転

治療当日には全身麻酔を施しますが、麻酔が切れ始めると、気分が悪くなったり頭がぼーっとしたりすることがありますので、自動車やバイク、自転車の運転は控えましょう。
体調が優れない状態での乗り物の運転は大変危険ですので、治療当日は公共の交通機関やタクシーを利用して帰宅してください。