ヒアルロン酸製剤「ボラックス」と「ボリューマ」の違いについて医師が徹底解説！

ヒアルロン酸製剤「ボラックス」と「ボリューマ」の違いについて医師が徹底解説！
手軽にしわを改善したりフェイスラインを整えたりすることができるヒアルロン酸注入は、数ある美容医療の中でも非常に人気が高い治療です。ダウンタイムがほとんどなく、施術当日からメイクすることができます。

その中でも、アメリカのアラガン社が取り扱うジュビタームビスタシリーズは世界中で使用されており、日本でも厚生労働省の承認を受けているなど安全性が認められている非常に高品質なヒアルロン酸製剤です。独自の新技術により、「長い持続時間」と「自然な仕上がり」で理想の肌を手に入れることができます。

そこで今回は、鼻や顎の成形に効果がある「ボラックス」としわや窪みの改善によく用いられる「ボリューマ」の違いについて解説しています。
この記事を読めば、自分の理想に近づくためにはどちらのヒアルロン酸製剤を使えば良いのか、キープ力はどのくらいあるのか、リスクはあるのかなどが詳しく分かります。治療での失敗例や気をつけるべきことについてもまとめているので、ヒアルロン酸治療について知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

ボラックスXC

ボリューマXC

ボラックスとボリューマの違い

適応箇所・目的

ボラックス

通常のヒアルロン酸製剤は頬のほうれい線などに注入するイメージがありますが、ボラックスは鼻や顎への注入に適しています。硬めのヒアルロン酸で粘度も高いため、しっかりとボリュームを出しながら理想のフェイスラインを成形することができます。
たとえば、低い鼻や丸い鼻に悩んでいる方でも、メスを入れずに鼻を高く整えることが可能です。硬さがありながらもなめらかで伸びのいい質感なので、細かく焦点を合わせ注入し、ひとりひとりの鼻の形に合わせた治療ができます。また、顎先へ注入することで顎がシャープになり、すっきりとしたフェイスラインに整えることができます。ほかにも、口元のバランスを調整したり、立体的な美しい横顔にしたりといった使い方もおすすめです。

ボラックスXC

ボリューマ

しわや溝、くぼみを改善するのに向いています。同じくしわ・溝・くぼみの治療に効果的だとされるボリフトと比較して、より深めのくっきりとしたものに対して効果を発揮します。
頬やフェイスラインなどの形成に非常に効果的で、加齢によるほうれい線やたるみなどを自然に改善することが可能です。頬がこけて顔が疲れて見える方や、女性らしい丸みのあるふっくらとした輪郭にしたい方にもおすすめです。
反対に、目元や口元、眉などにはおすすめできません。たとえば、皮膚が薄くてデリケートな涙袋にヒアルロン酸を注入してしまうと、ぷるんとした質感が出しにくく不自然な仕上がりになることがあります。涙袋や口元に使用されるジュビダームシリーズの製剤としては、もっともやわらかさのあるボルベラが挙げられます。

ボリューマXC

硬さ

ボラックス

粘度を高めて作られたヒアルロン酸製剤のため質感は硬いです。高分子と低分子のヒアルロン酸をミックスし、密度を高くすることで、リフトアップに非常に効果的になっています。
目元や頬は年齢とともに下に落ちてしまいますが、これらをリフトアップすることにより若々しい印象へと近づけることが可能です。
硬めでも体に負担はなく、なめらかさや伸びの良さも持ち合わせているので、痛みや副作用が少ないというメリットがあります。　
ボリューマなど他のヒアルロン酸と組み合わせることでより理想の形に形成することもできるので、気になる方は医師と相談してみましょう。

ボラックスXC

ボリューマ

質感としてはやや硬めのヒアルロン酸製剤です。通常のヒアルロン酸は水分を吸収してしまいますが、ボリューマは吸収を抑えられているため形の崩れも起こりにくく、弾力とハリ感のある形に仕上がります。
硬めだがなめらかさのある製剤なので、極細の注射針での注入が可能です。ほとんど痛みを感じることなく施術することができます。
術後の仕上がりがナチュラルな点も魅力です。

ボリューマXC

持続期間

ボラックス

ボラックスXC

ボリューマ

ボリューマXC

ボラックスとボリューマの共通点

ボラックスとボリューマはどちらも厚生労働省に認められた高品質で安全なヒアルロン酸製剤です。長時間のキープ力と違和感のないナチュラルな仕上がりにすることができます。
ここからは、ボラックスとボリューマの共通点について解説します。

高品質のヒアルロン酸製剤

ボラックスとボリューマはともに、ジュビタームビスタシリーズのヒアルロン酸製剤です。
ジュビタームビスタシリーズを手掛けたアラガン社は、独自の新技術である「バイクロス」を用いて密度の高いヒアルロン酸製剤を完成させました。
バイクロス技術は高分子と低分子のヒアルロン酸をまぜて結合させることで、網目構造をより密にすることが可能です。これにより水分吸収を抑え、通常のヒアルロン酸より効果の持続力を高く保つことができ、自然な仕上がりになります。
非常に品質が高い製剤なので、リスクを最小限に抑えることが可能です。

厚生労働省の認可を受けている

ボリューマとボラックスを含むジュビダームビスタシリーズは、医療用ヒアルロン酸として厚生労働省から製造販売承認の認可を受けています。
販売元である大手メーカーのアラガン社は、ヒアルロン酸製剤を製造したメーカーとして、日本で初めて認可を受けました。
日本以外にもアメリカやヨーロッパなど世界中で使用されており、各国で高い評価を得ています。

効果が長期間持続する

一般的なヒアルロン酸製剤の持続期間は6ヶ月ほどですが、ボラックスは18ヶ月、ボリューマは24ヶ月と3倍以上のキープ力があります。
これは先述したとおり、分子の大きさが違うヒアルロン酸を連結させ、密度の強いヒアルロン酸を作り分解されにくくする「バイロクス」という技術が体の吸収を遅くしているためです。
長期間自然な仕上がりを維持できることから、病院に通う回数やコストを抑えることができます。

仕上がりが自然

通常のヒアルロン酸は水分を吸収して時間経過とともに膨張してしまいます。ボラックス、ボリューマを含むジュビダームシリーズの製剤は、水分吸収を抑えることで過剰な膨らみを防止しています。形の崩れがおこりにくくなるので、理想のボリューム感とハリを長期間表現できます。
なめらかな性質のため、製剤が不自然に固まってしまうことなく自然になじんでいきます。施術直後からヒアルロン酸を入れた感じが徐々になくなり、笑顔がひきつったり、顔がこわばったりなどのリスクも少ないです。

ボラックスXC

ボリューマXC

ヒアルロン酸注射の失敗例

ここからは、ヒアルロン酸注入での失敗例とその原因をご紹介します。
ボラックス・ボリューマともに想定されるものなので、ぜひ施術前に目を通しておいてください。

チンダル現象

皮膚の浅い部分にヒアルロン酸を注入すると、青っぽく見えてしまうことがあります。これを「チンダル現象」を呼びます。薄い部位にたくさん注入すると、吸収されずに残ってしまうことが原因です。
多くの場合医師の技術不足に原因があるため、施術を任せる医師は慎重に選びましょう。

しこり

注入したヒアルロン酸が固く残ってしまい、しこりになることがあります。ヒアルロン酸の種類を誤ったり、皮膚の厚さに応じて適切な深さに注入していなかったりすることが原因です。
こちらのケースでも、医師選びが非常に重要となってきます。

左右非対称

人の顔はもともと左右対称ではありません。左右対称にするにはヒアルロン酸の量を調整しなければなりませんが、その量が適切でないとバランスがくずれて、よけいに左右非対称になってしまうことがあります。
腕のいい医師の場合、骨格・筋肉のつき方・表情のクセの左右差をカウンセリング時に見極め、適切な処置をおこなってくれます。

不自然な膨らみ

注入量が多すぎると、不自然に膨らむ原因となります。特に、周囲に気づかれず治療をおこないたい方や、ナチュラルな仕上がりを目指す方の場合、「失敗した」と感じやすいでしょう。
ヒアルロン酸はただやみくもに注入すればいいというものではなく、適切な位置に適切な量を見極める必要があるのです。繊細な施術なので、症例数・経験が豊富な医師に施術を任せるようにしましょう。

ヒアルロン酸注入時のダウンタイム・注意事項

ヒアルロン酸注入のダウンタイムはほとんどなく、軽度の腫れや内出血などが一般的です。施術直後からメイクも可能ですが、こすったり刺激を与えないように注意しましょう。また、施術箇所に違和感を感じる可能性はありますが、時間とともに馴染み解消されます。
激しい運動・飲酒・サウナや長時間の入浴・注入部位のマッサージは、内出血になったり腫れたりすることがあります。特に患部周辺のマッサージは、術後一週間程度はひかえるようにしましょう。

ボラックスXC

ボリューマXC

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