ボリフトXC

ボリフトXCとは、主に顔のしわや溝の修正を目的として使用されるヒアルロン酸の一種です。ヒアルロン酸の中でも比較的新しい種類のもので、従来のヒアルロン酸よりも持続性が高く人気があります。

ここでは、ボリフトXCの概要や特徴、主な注入箇所、施術方法、得られる効果などについて紹介しています。ヒアルロン酸注入の施術を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

About

ボリフトとは

ジュビダームビスタ®ボリフトXCは、アラガン社が製造・販売を行う「ジュビダームビスタ®シリーズ」のヒアルロン酸の一種です。しわや溝の治療として、FDA（米国食品医薬品局）の承認ははもちろん、厚生労働省からも承認を得ている、長期持続型のヒアルロン酸です。

持続期間が約12〜18ヵ月という長期に渡り、粒子が非常に滑らかで細かい部分のしわやほうれい線、こめかみなどに注入するのに適しています。現在では主にしわの改善や顔の凹凸、肌の質感の改善などに使用されています。

ジュビダームビスタ®シリーズのヒアルロン酸には、このボリフトXCの他に、ボリューマXC、ウルトラプラスXC、ウルトラXC、ウルトラプラス、ウルトラの6つがあります。これらはすべてヒアルロン酸であるものの、硬さが異なり、アプローチする適切な部位にも違いがあります。そのため、ボリフトXC単体ではなく、他の製剤を組み合わせながら施術を行うことが多くあります。

同じアラガン社の製品ではボリュームXCも有名ですが、ボリュームXCと一緒にジュビダームビスタ®シリーズの一つとして開発されたのが、このボリフトXCです。

ボリューマXCに比べても非常にやわらかく、体の組織へのなじみも良くなっています。

また、局所麻酔薬の一種である「リドカイン」が配合されていることから、注入時の痛みが軽減されているのも特徴です。

よく使用される部位は、浅いほうれい線やマリオネットラインなどで、その他額や目元などにも使用できます。分解がされにくく膨張性も少ないため、長持ちで変形しにくい「低吸水性」の実現を可能にしています。

長期持続性を持ちながらも、凹凸のないなめらかで自然な仕上がりで人気のヒアルロン酸です。

feature

ボリフトの特徴

ボリフトXCの特徴としては、下記の6つが挙げられます。

長期間持続する
形をキープする
使用目的や部位に適したリフト力を持つ
成形性が高い
体の組織になじみやすい
肌の質感が改善する

それぞれ詳しくみていきましょう。

1. 長期間持続する

新しい技術によって注入後の分解吸収が緩やかに進んでいくヒアルロン酸であるため、従来のヒアルロン酸よりも長期間に渡って効果が継続します。ヒアルロン酸は濃度が高いと硬くなってしまうのが一般的ですが、ボリフトXCはやわらかいヒアルロン酸で、濃度は低めです。このようにやわらかくなめらかなヒアルロン酸でありながら、1年以上もの効果を持続してくれます。個人差はあるものの、ボリフトXCは約12〜18ヵ月間持続します。

2. 形をキープする

ボリフトXCは密な網目構造になったヒアルロン酸で、低吸水性を保ち、水分を取り込みにくい性質を持っています。これにより、体内に注入した後も変形しにくく、注入時の仕上がりの形をキープしてくれる特徴があります。

3. 使用目的や部位に適したリフト力を持つ

このヒアルロン酸は、皮膚表面直下の浅い層に注入することができるようにやわらかく作られています。硬いヒアルロン酸だと、皮膚の表面に近い層に入れてしまった時に表面が凸凹になってしまうことがあります。ボリフトXCは非常にやわらかく作られており、皮膚の表面に近い層への注入が可能です。シワや溝の皮膚直下に注入することで、下から上に持ち上げるリフトアップ効果を期待できます。

弾性と凝集性のバランスが良く、シワや溝の他、フェイスラインをリフトアップしたり顎を形成したりするのにも使用されています。

4. 成形性が高い

ボリフトXCはやわらかいヒアルロン酸であることから、注入した直後から皮膚が凸凹になることはなく、顔に沿うような自然な仕上がりになります。

外部からの力が加わっても元の形を保つ「弾性」と、力の方向や流れに沿ってひとかたまりになって形を変えて行く「凝集性」のバランスに優れており、イメージするラインの成形を実現しやすい特徴があります。

注入後は変形しにくい特性を持ち合わせているため、成形性が高いといえます。水を吸収して、後から膨らみすぎることもありません。

5. 体の組織になじみやすい

従来のヒアルロン酸に比べると、ゲルの体の組織への浸透率・親和性が高く、よくなじむという研究結果が出ています。そのため、表情の動きによってヒアルロン酸の形状が浮かび上がることもなく、個人に合わせた自然な表情を作ることができます。

6. 肌の質感が改善する

このヒアルロン酸は皮膚表面直下の浅い層に注入していくことが多いため、おのずと皮膚の表面に近い部分にヒアルロン酸が多くなります。皮膚表面近くのヒアルロン酸が増え、組織とよくなじみ、皮膚がうるおって、肌質の改善まで期待できます。

About

ボリフトの主な注入箇所

ボリフトXCは、特に以下のような部位に注入します。

ほうれい線
おでこ
眉間
目尻
頬
こめかみ
唇
ゴルゴライン（目頭から頬の中央に向かうシワのライン）
口の周り
マリオネットライン（口の両端から顎下にかけてのシワのライン）

Flow

ボリフト注入施術の方法

施術方法は至って簡単です。まずは、クレンジングを用いて洗顔を行います。その後は、痛みを抑えるために麻酔テープを貼る場合が多いです。

次に、極細の注射針を用いて、ボリフトXCを注入していきます。

メスを使用することがないため、傷跡が目立たないのが特徴です。ダウンタイムもほぼありません。

ただし、ヒアルロン酸の注入は、医療行為となります。顔にはたくさんの血管や神経が通っていますので、注入する際は細心の注意が必要です。

ボリフトXCはやわらかい質感のゲルで、体の組織とのなじみが良いため、注入する部位に合わせて量を細かくコントロールすることが可能です。

即効性があり、1回の施術でも効果を実感いただけます。

Effects

ボリフトXC注入による効果

ボリフトXCは、顔のシワや溝などの修正を主な目的として注入します。顔全体のバランスを考えながら頬のくぼみなどに対して立体的な治療を施すことで、適切な箇所にボリュームを持たせ、自然に若々しい顔に仕上がります。

また、鼻や顎・口元などのバランスをみながら、表面だけでなく横から見ても美しくなるように施術を行います。やわらかいヒアルロン酸であることから、注入時に抵抗がなく、自然な仕上がりが期待できます。

Recommend

ボリフトXCはこんな方におすすめ！

ボリフトXCは以下のような方に特におすすめです。

ほうれい線やシワが気になる人
マリオネットラインを修正したい人
おでこや頬をボリュームアップしたい人
持続性のある施術を受けたい人
ほうれい線が目立つ人
顔の溝が気になる人
目の下のボリュームが減ってきた人
明るい印象の表情に憧れる人
顔の小じわが目立つ人
メスを使わない施術を希望する人
ダウンタイムがあまり取れない人
痛みに弱い人
一度の注入で長持ちさせたい人
品質を重視したい人
周囲にバレずに自然な若返りがしたい人
目元の細かいしわが気になる人
女性らしい顔になりたい人
すぐに効果が現れる施術をしたい人
安全かつ有効な薬剤で施術したい人
老けた印象を持たれやすい人
頬のくぼみやこけが気になる人
口元のしわにお悩みの人
フェイスラインの曲線を美しくしたい人
フェイスラインの凹凸やたるみが気になる人
切開せずに若返りをしたい人

Downtime & Cautions

ダウンタイムや注意事項

ボリフトXC注入のダウンタイム

ボリフトXCを注入した後は、2〜3日程度痛みや熱感をともなうことがあります。痛みや熱感が1週間程度経過しても治らない場合には、クリニックに連絡を入れましょう。腫れはほとんどないため、仕事への支障はそこまでありません。

また、注入後に若干の内出血をともなうことがあります。内出血はコンシーラーなどでカバーできますが、痛みが激しくなったり皮膚の色が紫っぽくなったりする場合には、血液の循環不全の可能性もありますので、早めにクリニックに連絡をするようにしてください。クリニックによっては、内出血を予防・改善するクリームを用意している場合もあります。

ボリフトXC注入のリスクや副作用

まれに注入部位の周辺部に赤みやしこりが現れる可能性があります。その場合であっても、個人差はあるものの1〜2週間程度で徐々に治っていくことがほとんどです。もし赤みやしこりが長期間持続する場合には、アレルギーや塞栓などの可能性もありますので、早めにクリニックの診察を受けるようにしてください。

ボリフトXCはヒアルロン酸ですので、注入後は徐々に体内に吸収されていきます。ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分であることから、体に害はありません。

ボリフトXCはアラガン社製の新しいヒアルロン酸

ヒアルロン酸のブランドや種類は非常に多く、仕上がりのイメージや注入する部位によって使い分けされていることがほとんどです。今回紹介したアラガン社のジュビダームビスタ®シリーズのボリフトXCは、厚生労働省の認可済みであり、日本においても有効性・安全性がしっかりと確認されています。施術に安全性を求める方は、ぜひボリフトXCを検討してみてください。

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